ミントと聞いて、何を思い出しますか?
アイスクリーム、チョコレート、ガム、ミントティー、はみがき、カクテル、、、、
ミントは私たちの生活にすっかり溶け込んでいますね。
ミントの主成分、メントールは爽快な清涼感を与えてくれ、冷却作用や鎮痛作用があることから、様々な用途で私達の生活に役立つてくれるハーブの一つです。
ここでは、ミントの特徴や育て方のポイント、利用の仕方などを詳しくお伝えします。
育て方も簡単で、繁殖しすぎて困るほどです。
是非、鉢植えや水耕栽培で育ててみてください。
水耕栽培は清潔でなかなか面白いですよ。
ドイツが開発したセラミス・グラニュー(後述)という水耕栽培専用土を用います。
最後に、ヘミングウェイも愛したと言われるカクテル「モヒート」のレシピを載せました。
暑い日の午後にキリっと冷やしてどうぞ!!
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目次
ミントの特徴
ミントはシソ科の宿根草で地下茎で増えます。
そのため、繁殖力がすさまじく、育てやすくて良いのですが、庭に植えると他の植物を枯らしてしまうので、注意が必要です。
大量の葉を収穫する目的以外、庭植えは止めましょう。
原産地はユーラシア大陸です。すなわち、アジア~ヨーロッパと広範囲で栽培されています。
確か、インドでもミントティーを飲んだ記憶があります。
開花は7月から9月で白やピンクの花を咲かせます。
草丈は1mにもなるものもありますが、ほとんどは60cmぐらいです。
ミントの好きな環境
ミントは日光と風が大好きです。
日当たりの良い場所に鉢を置いてください。
冬にもミントの葉が欲しい、という方は鉢を室内に入れ、10°Cを保ってあげてください。
外に出したままだと、地上部は枯れてしまいます。良く春にはちゃんと芽吹きますので、ご安心を!
極端な乾燥は避けてください。土が乾いたら、水をたっぷりあげましょう。
ミントの種類
ハッカ
日本、中国、シベリア、サハリンなどに分布します。草丈は60cmほどで、葉の付け根に淡い紫色の小花が固まって咲きます。ミントの中でもメントールの含有量が高く、日本では精製されたメントールやハッカ油が多く輸出されていました。
ペパーミント
ピリッとするほど強い清涼感がある、ミントの代表。メンソール分を多く含んでいて、お菓子、料理、デザート、飲料、化粧品、歯磨きなどあらゆるものに、味と香りが利用されています。
蚊やネズミを追い払う効果もあるようです。
スペアミント
ペパーミントと並んでミントの代表格。多くの品種の親になった種です。
清涼感の中にも甘さを含んだ香りがあります。お菓子や料理の香り付けなど、利用範囲の広いミントです。
アップルミント
甘いりんごの香りのするミントです。葉の色は明るい緑色です。
葉が丸く、明るい緑色で、りんごの甘い香りがします。ハーブティー、サラダ、ポプリなどに利用できます。
オーデコロンミント
コロンのような香りがするミントで、ペパーミントの一種です。柑橘系の香りがするので、「オレンジミント」、「ベルガモットミント」とも呼ばれています。
葉が大きく縮れていて、光沢のある濃い緑色をしています。茎は紫がかっています。オレンジに似た香りで、ハーブティー、ハーブバスなどに利用できます。
クールミント
ガムなどで有名なミント。葉のふちがギザギザで、。清涼感のある香りを一年中楽しめます。
パイナップルミント
アップルミントの斑入り種をパイナップルミントと言い、葉に白色またはクリーム色の縁取りがあります。
ハーブティーやガーデンの彩りにいいですね。名前の通りパイナップルの香りがする改良品種で、葉に班の入るのが特徴です。
バナナミント
バナナの甘い香りを活かし、ハーブティをはじめクッキーなどのお菓子作りに利用します。
ブラックミント
葉と葉脈が紫色で、つやがあります。ハーブバスに利用できます。
ペニーロイヤルミント
地面を這うように伸びるハーブで、庭に植えると、香りの芝生を作ってくれます。強い香りは防虫効果もあると言われています。
ハーツペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントと違うところは、葉が細長いです。アリやノミなどの虫に忌避作用があると言われています。
※ペニーロイヤルミントとハーツペニーロイヤルミントは、毒性があるため飲用・食用は不可。
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苗選びと植え付け時期
種からも育てられますが、苗を買う方をおススメします。
ミントの苗を選ぶ時のコツは、株元から芽が多く出ているものを選ぶことです。
地際の葉の裏もチェックしてください。斑点が出ていたり、虫がついたりしているものはNGです。
植え付け時期は真冬と真夏以外は大丈夫です。
鉢選びと植え付けのコツ
先ほどから何度も触れたように、ミントは強い繁殖力をもっています。
そのため、
ひと回り大きな鉢を選んでください。
目安は市販の黒いビニールポット3号ポット(直径9㎝)の苗一つに、直径18cmの鉢が適当です。
土は肥料があらかじめ配合されている野菜用の土で十分です。
自分で土づくりする場合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:バーミキュライト2の割合で混ぜた土を使用します。
混植や寄せ植えにミントを利用するのは止めましょう。
他の植物がいつの間にか枯れてしまうからです。
本当に、ミントのすごい生命力、繁殖力には驚かされます。
ミント同士でも、種間交雑をしてしまうので、一鉢一種ミントで栽培しましょう。
肥料
植え付けの時に、肥料入り培養土を利用したら、その後は、追肥はあまり必要ありません。
葉色が黄色くなってきたら、肥料切れのサインですので、ハイポネックスのような液体の肥料をあげてください。
ミントの水耕栽培
ミントは室内の日当たりの良い場所で、水耕栽培をすることができるんですよ。土を使わないので、キッチンの窓辺などにいいですね。
ミントの水耕栽培にはセラミス・グラニューを使います。
セラミス・グラニューは粘土を高温で焼成発泡させた水耕栽培専用土でドイツで開発されました。
土と違って微生物もいないので、清潔な植え込み材として人気が高待っています。
ペパーミントの利用方法
お家で楽しめる「モヒート」の作り方
モヒートとは?
キューバのハバナが発祥とされるモヒートは、夏の定番カクテルです。
ラムをベースにライム、ミント、砂糖、ソーダを加えたものが基本のモヒート。
ライムと砂糖は多めに入れた方が美味しいです。
モヒートの作り方
材料
- ラム酒……30〜45ml
- ミントの葉……10〜15枚くらい
- ライム……1/4個
- 角砂糖……1〜2個
- ソーダ……適量
- 氷……適量
作り方
- ライムと角砂糖をグラスにいれ、すりつぶします
- 水分が混ざったら、ミントの葉を入れて軽くすりつぶします
- 氷とラム酒を注ぎ、混ぜます
- ソーダをゆっくり注いだら完成!!
ミントはどれでもOK。
子どもさんにはノンアルコールでね。
ノンアルコールのモヒートは、カクテルと違い、さっぱりとした味わいです。清涼感があるのでお口がすっきりします。
まとめ
2018年の夏は異常なくらい暑かったですね。山間部の冷涼地でも、クーラーを入れる日が多かったです。それでも、都市部と比べれば10度は低かったのですが、、、、暑さに弱い私は風呂に1~2滴「はっか油」を落として入浴していました。爽やかな匂いと清涼感が楽しめました。
ハッカはミントの一種類です。日本でも昔からハッカの自生が見られていて、日本在来のハッカ(M.arvensis var.piperascens、ニホンハッカ)は、メントールの含有量が多く、薬用としては大変優れています。
「ハッカ油」は山では大活躍をします。
都会の人は見たこともないでしょうが、4月から10月まで家の中でもムカデが出ます。
山間部に来たばかりの年は、うろたえるばかりでしたが、4年目の今では対策がばっちりです。
4月になったら、加湿器の中の水に、はっか油を4~5滴たらします。効果ありです。
最後にギリシャ神話からロマンティックな言い伝えをご紹介しましょう。
「ミントはその昔、ミンターという妖精でした。冥府の王、ハーデースは、ミンターに強く惹かれていました。
しかし、妃ペルセポネーは、嫉妬に狂い、「お前など雑草になってしまえ!」とメンテを踏みつけ、呪いをかけてしまったのです。かわいそうに思ったハーデースは、ミンターを芳香を放つ可愛い薬草、ミント、に変えてやったといいます。その後もずっとミントはハーデースの神殿の庭で咲き続け、今でも人々に自分の存在を知らせているのだ」と言われています。
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